5.剃毛

囚われの真弓

「さてと、じゃあ真弓を本格的におれの女にしてやるか」
道也の不気味な物言いに、真弓は怯えながら聞き返した。
「何する気ですか」
「そこに仰向けに寝るんだよ」
真弓が恐る恐る仰向けになると、道也は真弓のジャージとその下のパンティーをつかんで一気に引き下ろした。抵抗する間もなく、真弓は下半身をむき出しにされてしまった。
「いやぁ」
足を閉じて横向きになると、真弓は手で前を抑え、太腿の間に割れ目を隠した。
「バカ。隠すんじゃないよ」
道也は真弓の太腿をぴしゃりと叩くと、強引に仰向けに戻して、太腿を割り開くのだった。明るい部屋の中で、真弓は女の恥ずかしい部分をむき出しにされてしまった。
「そんなに恥ずかしがるなよ。もうさんざん見られてるじゃないか」
真弓は恥ずかしさに真っ赤になりながら、いやいやと首を振った。
「あばれるとケガをするぞ」
そう脅しながら、道也は真弓の恥毛にシェイブ・ローションを塗りたくると、下腹にT字剃刀をあてた。そして巧みな手さばきで恥毛を剃り上げていった。もともと毛が薄いたちの真弓は、萌えるような柔毛が遠慮がちに恥丘を覆っているだけで両唇の周りは無毛だったので、道也はあっという間に真弓を剃り上げてしまった。
「ほら、起きて見てみろ」
そう脅されて起き上がった真弓は、床に置いた手鏡の上を無理やりまたがされた。股の真下にセットされた鏡の中には、ピンク色の女の唇がぽってりと好色そうな佇まいを見せていた。それどころか、その下に連なるセピア色のアヌスまでも丸見えになっていた。立ち上がって姿見の前に立たされると、そこには無毛になって、恥丘のふくらみの中に割れ目をさらしている自分の姿があった。
(こんな姿にされて、もう生きてゆけない)
真弓はあまりの恥ずかしさに、しくしくと泣き出すのだった。
「鏡と剃刀をプレゼントしてやるから、これから毎朝自分で剃るんだぞ。油断するとすぐに生えてきて、ちくちく痛くなるから、ちゃんと手入れしろよ」
道也はニヤニヤと笑いながら、命ずるのだった。
「どうしてこんなひどいことをするんですか」
「お前が他の男と浮気しないように、剃っておくんだ。大事なところを剃られていたら、恥ずかしくて他の男には見せられないだろ」
「ひ、ひどい」
(他の男どころか、女の子にだって恥ずかしくてみせられない)
真弓は力なく、鏡の上に座り込んでしまった。
「これで諦めがついただろ。お前はもう俺の女なんだよ。心も体も俺のものなんだ」
道也は突然立ち上がると、壁際にあるドレッサーに近寄った。そして下から、次々と引き出しを開けていった。
「やめて!」
真弓は慌てて駆け寄り道也の腕を抑えようとしたが、道也は強引に手を振りほどき、ついに上から二番目の引出しを開けてしまった。そこは真弓が一番見られたくない場所、下着が入っている引出しだった。
「見ないで、お願い、見ないで」
引出しの半分には丁寧に重ねられたブラが立てて収納されていて、残りの半分には、カラフルなパンティーがきちんと畳まれて収まっていた。
「きれいに片付いてるじゃないか。触られたくなかったら、俺のリクエストする下着を自分で出してごらん。まずはTバックのパンティーをみせてくれよ」
「ありません。そんなものは持っていません」
「それは残念だな。じゃあこの中で一番小さいビキニのパンティーを見せてみろ」
真弓はおずおずと手を伸ばすと、列の中から藍色のパンティーをつまみあげた。道也はそれをひったくると、目の前に広げた。シルクでできたパンティーはレースや飾りがないシンプルなデザインだったが、まるでブーメランのように細く、面積が少ないセクシー・タイプのものだった。
「お前見かけによらず、エロいパンティー履いてるな」
その下着は、真弓が元カレのために密かに購入したものだった。ただ買ってみたものの、実際に履いてみると、あまりに面積が小さくセクシー過ぎるしろものだった。お尻は半分しか隠れず、前は恥毛が隠し切れないほどえぐれてお腹に張り付くのだった。思い切りたくし上げると、お尻の割れ目と恥毛をギリギリ隠すことが出来たが、その分、異様に股に食い込んでくるので、締め付けが気になって歩くことすらできなかった。結局、履いていく勇気がなかったので、新品のまま引き出しの中に隠してあったものなのだ。
「お前、ホントはむっつりスケベなんじゃないか」
真弓はうつむいて、唇をかんだ。
「なかなかいいなぁ。気に入ったぞ。履いてみろ」
道也からパンティーをおしつけられた真弓は、後ろ向きになると、恥ずかしい部分を隠すように内股になりながら、パンティーを身につけていった。
「似合うじゃないか。明日のデートにはそれを履いてこい」
真弓の真っ白な下腹に貼りつく藍色のパンティーが、その下にぷっくりとふくれている恥丘を、ギリギリに包み込んでいる。もし恥毛を剃ってなかったら、パンティーの上から恥ずかしげもなく飛び出していただろう。指に引っ掛けて軽く引っ張るだけで、すぐに割れ目が飛び出してきそうなほどギリギリのデザインだった。道也はたまらなくなって、人差し指で、そのふくらみをひと突きした。
「あぅ」
真弓は反射的に太腿を締めると、指から逃れるように腰を引いた。
「ふふふ、感じやすいんだな。本当は舐めてほしいんだろ。もうジュクジュクなんじゃないか」
「そ、そんなことありません」
「まあ、いいや。下着が決まったところで、次はスカートを決めなくちゃな…」
そう言いながら全ての引出しを点検した道也は、引出しの奥の方に隠してあったデニムのミニスカートを引きずり出してきて、床の上に広げるのだった。それは高校時代、真弓が文化祭のクラス対抗ダンスに出たときの衣装だった。スカートの前にファスナーがついているデザインで、裾からウエストからに向けてファスナーを上げていくと、スカートが真っ二つに分かれてしまうという大胆なデザインだった。もちろん文化祭の時には、真弓たちはスカート下にスパッツを履き、ファスナーはきっちり閉めていたのは言うまでもない。あくまでもダンスの衣装であり、日常で履くことなど考えもしないものだった。
「かわいいスカートだね。明日これを履いておいで」
何を考えているのか、道也はニヤニヤしながらそう命令するのだった。

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