部屋に戻った里恵は洋服を脱ぎ捨て全裸になると、バスルームに急いだ。シャワーを頭から浴びながら、今夜あった全てのことを洗い流したかった。
「あんなに激しい声を上げるとは思わなかったよ。しかも内股までべっとり濡らして。かわいそうに男に飢えてたんだね。これからボクが里恵の欲求不満を満たしてあげるからね」
グズオが浴びせてきたいやらしい言葉が、頭の中でリフレインした。
里恵はもともと自分のセックスが激しいという自覚はあった。結婚を断った元カレにも、あの瞬間に里恵は凄い声をあげるね、と言われて、顔を赤らめたことがあった。それでも指と舌を巧みに使って全身をくまなく愛してくる元カレのテクニックに、里恵は毎回絶頂まで追い上げられ、我慢できずに恥ずかしい声をあげてしまうのだった。親しい女友達にも言ったことがない秘密、それは強気の自分とは裏腹に、とても感じやすくて濡れやすい女だということだった。まさかそんな秘密を、あの便利屋のグズオにズケズケいわれるなんて…。あまりのみじめさに涙が溢れてきた。
バスルームから出た里恵は寝室の姿見の前に立ち、体に巻き付けていたタオルを外した。鏡の中の裸体には、いたるところにグズオがつけたキスマークが刻まれていた。特に思いっきり噛まれた右のお尻には、大きな歯形がそれと分かるくらいにはっきりとついていた。それを見ているうちに、里恵は沸々と怒りが湧き上がってくるのを感じた。
(こんなひどい目に合わせるなんて。あの変態野郎、絶対許さない)
とはいえ、ともかく留学までの3か月は無難にやり過ごさなければならない。そこをなんとか耐え切れれば、その後3年間は日本を離れ、グズオと会うこともないのだ。あとわずか3か月の辛抱と割り切って上手く逃げ回り、里恵はこの困難を乗り切ろうと決意した。
ラブホテルから不機嫌な里恵を家まで送り届けて自分の部屋に戻ってきたグズオは、まだ興奮が冷めやらなかった。
(まさかこんなに上手くいくとは)
その夜の出来事をグズオは反芻した。
まず4次会で、テキーラで酔いつぶれた里恵を家に送り届ける役目を、グズオは上手くゲットすることができた。他の連中もかなり酔っていたし、グズオが送っていくことに異論をはさむものはなかった。一滴も酒を飲まないグズオは、いつも移動は全て車で、仕事関係の荷物が積めるようにミニバンに乗っていた。そのミニバンに泥酔して意識のない里恵をまんまと乗せると、グズオはそのままラブホテルに直行した。
肩を貸しながら半ば抱きかかえるようにして里恵をホテルの部屋に連れ込み、ベッドに横たえた時、興奮のあまりグズオの心臓はバクバクと脈打っていた。そうとは知らずベッドの上で酔いつぶれて眠っている里恵は、まさに眠れるお姫様だった。閉じている切れ長の目は長いまつ毛で彩られ、すらりとした鼻筋の下にやや肉厚の唇がある。それは誘うかのようにぷるぷるで、真紅に光っていた。グズオはたまらなくなって、里恵の唇にそっと唇を押し当てた。
(なんて柔らかいんだ)
思いきって舌を少し差し入れ、里恵の前歯を軽くなぞる。それだけでグズオは射精しそうだった。
(まあ落ち着け。夜は長いんだ)
自分にそう言い聞かせると唇を離し、グズオは早速、里恵のジャケットを剥がすように脱がしていった。白いシャツの下に、ブラジャーが透けてみえた。背中側に手を突っ込み、タイトスカートのウエストをさぐる。そしてフックを外し、ファスナーをおろし、スカートのウエストを緩めた後、シャツの裾を引っ張り出した。
(いよいよだ)
グズオは震える手でシャツのボタンを外していった。袖口も含め全てのボタンを丁寧に外した後、グズオはシャツの前を開き、襟を引き下げて里恵の肩をモロ出しにした。ほくろ一つない白い肌に、刻み込まれた鎖骨のへこみが魅惑的な陰影を作っていた。肩にはブラジャーのストラップが食い込んでいる。かわいい白いレースのブラジャーは、ぴっちりと乳房全体を覆うタイプのものだった。その二つのカップの膨らみが、寝息とともに上下していた。
かつてグズオは展示会の後片づけをしている時に、偶然、女性の下着が沢山入った段ボール箱を見つけた。おそらく出店していたどこかの業者が忘れたものだろう。誰も見ていないのをいいことに、グズオはそれを盗んで部屋に持ち帰った。こうして大量の下着を手に入れたグズオは、それをもとに女性下着の研究を始めたのだった。
まずブラジャーは、ホックを前で留めるタイプと後ろで留めるタイプに分かれていて、肩ストラップのあるものやないもの、さらにストラップを取り外して別のストラップに付け替えられるものがあるなど、ブラジャーには色々な工夫が施されていた。カップの形状も乳房全体を覆うものから、下から支え上げて乳房の上側を露出させ強調するタイプのものや、真ん中に寄せ上げて乳房の谷間を強調するもの、挙句の果てには下から支えるだけで乳房を丸出しにしてしまうカップレス・タイプなど、様々な形態があった。
また廃棄処分のマネキンを貰ってきて、グズオはそれにブラジャーをつけて、ホックを片手で素早く外せるように練習したりした。
(いつか里恵のブラを外してやる)
そう思うと全身に痺れるような興奮がはしるのだった。
パンティの種類にも詳しくなり、オーソドックスなタイプから、股が鋭く切れ上がり腰で引っ掛ける様にして履くハイレグタイプ、股上が浅くお尻の割れ目が見えてしまうようなビキニタイプ、そしてサイドが紐になっていて肝心の部分の布が極小になっているスキャンティなど、こちらにも色々なデザインがあった。その中でグズオが気に入ったのが、ビキニタイプのパンティで、里恵にはお尻の割れ目ギリギリになるようなデザインを履かせたいと妄想していた。
また仕事柄グズオは展示会や商品撮影などで、スナップ撮影を頼まれることも多く、それにかこつけて、内緒で里恵をアングルに収めたスナップを撮りためていた。こうして撮影した秘密の里恵コレクションは、パソコンに取り込んでデータ化し、トリミングをかけて楽しんでいた。中でも一番のお気に入りは、商品の野外撮影の時にとったスナップで、椅子に座った里恵が微笑んでいるショットだった。写真の中で無邪気に笑っている里恵は、ミニスカートの奥からパンティが丸見えになっていることに気づいていなかった。その日は暑かったため里恵はジャケットを脱いでいて、軽く組んだ腕がタンクトップの胸を持ち上げていて、偶然にもその大きさを強調するようなポーズをとっていた。まさに偶然に撮れた神ショットで、グズオはこれを等身大に引き延ばしてプリントアウトし、寝室の壁に貼っているのだった。スカートの奥でこんもりと盛り上がっている白いパンティの三角地帯を見ながら、グズオは飽きるほどオナニーをするのだった。
「ボクの可愛い里恵。いつか必ずそのパンティに口づけし、中身を舐めまくってやるからな」
グズオはその妄想に、また一段と興奮するのだった。
そもそも里恵が入社し販促部に配属されてから、グズオは一方的に恋心を抱き、どんどん里恵マニアになっていった。しかし現実では、グズオは里恵の下で働くスタッフの一人であり、そのなかでも取るに足らない屑に過ぎなかった。自分の美貌と知力に絶対の自信を持っている里恵は、大抵の男たちを見下していた。周りの男たちも里恵を高根の花と祭り上げていて、隙を見て言い寄ろうとか、恋人にしようなどと考える者はいなかった。みんなのお嬢様である里恵を支える下っ端の下っ端、それがグズオの立ち位置だった。
そんなグズオの目の前で、いま里恵がブラジャーを露わにして眠っている。
(これは妄想じゃなくて現実だ)
グズオは眠り続ける里恵のブラのカップからストラップを外し、背中に手をいれるとホックをはじいた。ぷりっとブラが外れ、解放された乳房が少し揺れた。グズオは里恵の体から、ブラジャーを丁寧に抜き取った。
(これは本当にスゴい。こんな綺麗なオッパイはヌード写真集でもみたことがない)
ブラから解放された里恵の乳房は、少し横に広がったものの、綺麗な円錐を描いて起立していた。白く抜けるような肌には、ところどころ青い静脈模様が透けていた。その頂には文字通りピンク色の乳首が、小ぶりな乳輪を従えてそそり立っていた。
(ああ、なんて可愛いんだ)
グズオは里恵の両肩を掴むと、その体を軽く揺すった。それに反応して、乳房がプルプルと揺れるのだった。
(たまんない乳揺れだなぁ)
グズオは我を忘れて、里恵の乳揺れを楽しんだ。こうして散々、里恵の乳房を弄んだあと、グズオはスカートに手をかけた。
(いよいよ本番だ)
震える手でスカートを剥ぎ取ると、グズオは黒いパンティ・ストッキングを丁寧に脱がしていった。ついにベッドの上の里恵は、パンティ一つの姿にされてしまった。
(想像してたより、大人しいんだな)
里恵は臍下3センチあたりから始まる、大人しい形をしたパンティを身につけていた。ただ花びらをあしらったレース部分が透けていて、その下の白い肌が透けて見えた。お尻、下腹、そして恥部という女の肝心な柔肉を包んでいるパンティは、全体的になんともいえない丸みを帯びた形をしていた。特に太腿の付け根の三角地帯に盛り上がっている恥丘は、グズオの部屋に貼ってある写真そのもので、顔を近づけてみると、甘い女の匂いを放っていた。
(あああ、かわいい、ボクの里恵。キスしてあげるよ)
グズオは里恵のソコに顔を押し付ける様にして、口づけをした。夢にまでみた行為が、現実になった瞬間だった。
それからグズオは里恵コレクションのハイライトになる写真の撮影を開始した。パンティに指をかけると一気に脱がす。その下には逆三角形の恥毛が隠れていて、パンティが外れた瞬間に、うっすらと立ち上がってくるのだった。
眠っていることをいいことに、里恵は口にできないほどのいやらしい恰好をさせられ、グズオのカメラに収まっていった。それはヘアや乳房が丸見えになっているだけでなく、里恵の女のワレメの細部を白日にさらすような写真をも含んでいた。
「もう我慢できないよ」
グズオは乱暴に服を脱ぎ捨てると、素っ裸になって里恵に覆いかぶさった。里恵の裸体は、興奮して火照ったグズオの体をしっとりと冷やす冷たさで、どの部分もくにゃくにゃと柔らかい抱き心地だった。
「里恵、大好きだよ」
グズオは里恵の顔や乳房を舐めまくった。すると里恵の体もだんだん火照ってきて、その肌がグズオの体に吸いついてくるのだった。グズオはたまらなくなって、腰を振りまくった。そしてあっという間に、里恵の太腿の間で性を放った。
「ああ、もう死んでもいい」
グズオは里恵の体を舐めながら、結局、里恵の素股で都合3回もいってしまった。
「もう気が狂いそうだ。少し休まないとだめだ」
グズオはとりあえず里恵に毛布をかけると、一人バスルームに向かった。シャワーを浴びながらグズオは焦っていた。
(里恵が起きる前に、早くやっちゃわないとだめだ。あの体の中にボクの精子をたっぷり注ぎ込こんで、里恵をボクのものにしないと…)
汚れた下半身をそそくさと洗ったグズオは、里恵のもとへと急いで戻った。