7.まる出しにされた日

肉の記憶 麻里子二四歳

木曜日の夜、ようやく仕事に区切りをつけた鉄男は、オフィスを出る準備をしていた。そこに麻里子から携帯メールが来た。

『報告!今日ブラジル行ってきた。ちょっとスゴいかも。明日楽しみにしといてね。マリ』

鉄男はニンマリと笑った。かねてから薦めていたブラジリアン・ワックスの脱毛施術を、とうとう麻里子が受けたのだ。鉄男は先日のベッドの中でのやり取りを思い出した。

「麻里子のアソコはヘアがちょっと濃い目だから、手入れが大変だろ?」

「なんでそんなこというの?いやらし過ぎるよ」

「そうだよ。オレは変態だから」

「それは知ってるけど…ひょっとして鉄ちゃんは、マリのが濃くて嫌なの?」

「そうじゃなくて、麻里子の手間の問題だよ。今、欧米ではアソコをツルツルに脱毛するのが常識らしいよ」

「雑誌とかにも出てるけどね。でもアソコを人に見せて抜いてもらうなんて、恥ずかし過ぎる」

さすがにことがことだけに、麻里子はなかなか首を縦に振らなかった。

「ほら、料金が入ってるから、ともかく預かっといといて」

結局別れ際に、鉄男はお金の入った封筒を麻里子に押し付け、あとは麻里子の判断にすがる作戦に出た。

「もう、強引だなぁ」

「麻里子には最先端のお洒落をして欲しいんだ。そのためのお金なら幾らでも払うさ」

「アソコを剃るのってお洒落っていうのかな?単なる鉄ちゃんの趣味じゃないの?」

「そんなことないってば」

麻里子はどこか不満気だったが、ともかく封筒を受け取った。

(流行に敏感な麻里子は意外と早くやるんじゃないか)

鉄男は密かに期待していた。その願いが思いの外、早くかなったのだ。

(アソコがツルツルって、どんな感じなんだろう)

鉄男は想像しただけで、力が漲ってくるのだった。

待ち合わせの場所に、麻里子は灰色のサマーセータとジーンズという学生っぽい地味な恰好で現れた。ざっくりとしたセーターの下は、例によってTシャツと白いタンクトップを重ね着していた。

麻里子のリクエストで、その日の二人は豚しゃぶ屋に繰り出した。

「やっぱりコラーゲンは体にいいよね」

麻里子はにこにこしながら、豚のコラーゲン入り鍋をぱくついた。そんな麻里子の笑顔を見ているだけで、鉄男は幸せな気分になった。

ビールをしたたかに飲み、食事が一段落したところで、鉄男が切り出した。

「で、どうだった?」

「なにが?」

麻里子がわざととぼけた。

「ブラジルだよ。どんな感じ?」

「もう、絶対に聞いてくると思った。どうせ嫌だってマリが暴れても、強引に押さえつけてガン見するんでしょ。だから、それまではおあずけだね」

麻里子がニヤニヤしながら、もったいつけた。

「そりゃ見るけどさ、その前に経過を聞きたいの。どうやったか根掘り葉掘りね」

「ははは、根掘り葉掘りってのが、鉄ちゃんらしいね」

麻里子が笑い出した。

「いいから教えてくれよ」

「じゃ、ちょっとだけ教えてあげる。まずね、施術についての説明があって、さらにどこをどうやるかっていうメニューの説明を受ける」

「担当は女の人?」

「女性に決まってるじゃん。だって、アソコを見せるんだよ」

麻里子が口を尖らせて言った。

「そうだよね」

鉄男は笑って相槌を打った。

「それでロッカールームでガウンに着替えて、施術室に行く」

「下は裸?」

「私はブラをつけてたけど、それ以外は裸。ただ使い捨ての紙のパンツみたいなのを履いた」

「どんなパンツ?」

「なんか大きめのゆるゆるなやつ。それで施術台に寝たら、あとはパンツをずらしながらやる」

「どうやって?」

「もうホントにスケベだな。やる場所に薬をつけたら布で押さえて、乾いたところで…ベリッといく」

「麻里子はその時、どんな恰好してるの?」

「最初は普通に寝ていてベリッとやられて、アソコのときは横向きになって、足を折り込んで…ちょっと指で開かれたりもする」

「すげえなぁ」

「超恥ずかしいけど、そうしなきゃ出来ないじゃない」

麻里子がその時の自分の恰好を思い出したように赤くなった。

「痛い?」

「もちろん痛いよ。最初はぎゃーって叫んだよ。マジ涙出たから」

「後悔した?」

「したけど、もう手遅れでしょ。でも何度も剥がされるんだけど、こっちが身構えるタイミングと剥がすタイミングを上手くずらすんだよね。来るなって思って身構えてもやらない。それで油断して力を抜いた途端に、ベリッとやられる。それでぎゃーって叫ぶ」

「そりゃ、痛そうだね」

「でしょ」

麻里子が我が意を得たりと、大きく頷いた。

「それを左右にパンツをずらしながらやった。でも最後の方には感覚が痺れてきて、痛みにも慣れてくるから、人間は凄いよね」

麻里子が妙に感心した口ぶりになったのが可笑しかった。

「ははは。で、どんなふうになったの?」

「私はOラインまで処理する全部コースだから、ツルツルだよ」

「なんだそのOラインって?」

「聞くと思った」

恥ずかしさに顔を赤く火照らせながら麻里子が説明をしだした。その説明によれば、脱毛を施す場所によって、Y、I、Oという名称で呼ばれているのだった。それぞれのアルファベットは脱毛部分の形を現していて、Yは前面の太腿の付根が描くY部分の脱毛で、Iは肉の口唇の両側にそった部分、そしてOはアナルの周囲を意味するのだった。

「なるほど、システマティックだね」

「そうだね、良く出来てるよ。私はした後少し赤くなったけど、乳液とかもつけてくれるし、お陰でかぶれたりはしなかった。まあエステ感覚だよね」

「なんか聞いてるだけで興奮してきたなぁ」

鉄男のあからさまな物言いに、麻里子はケタケタと笑った。

「早く見たい?」

「見たいよ。触りたいし、舐めたいよ」

正直過ぎる鉄男の答えに、麻里子が呆れ、笑い転げた。

この日、鉄男はシティ・ホテルのダブルルームを予約していた。高層階の部屋に向かうエレベータの中で、麻里子が言った。

「ラブホでよかったのに。鉄ちゃんもお金が大変でしょ」

「大丈夫だよ。麻里子が頑張ってきたから、オレも頑張るわけ」

「ありがとう」

そう言うと二人きりのエレベータの中で、麻里子が寄り添ってきた。鉄男は麻里子を抱きしめ口唇を奪った。そして麻里子の右手をとると自らの股間へと誘った。

「凄くなってる」

鉄男の股間をやさしく擦りながら麻里子が言った。

「もうはちきれそうだ」

「ふふふ」

いたずらっぽい顔になった麻里子が、鉄男をきゅっと握った。

部屋に入るやいなや鉄男は麻里子を抱きしめて、その口唇を奪った。

「鉄ちゃん、今日はどうしたの?」

いつも以上に興奮している鉄男に、麻里子が驚いた。

「もうたまらないんだ」

鉄男はそう言い放つと、麻里子の上半身を一気に剥き上げた。白いハーフカップのブラジャーが、Fカップの胸にきつきつに食い込んでいた。最小限の面積しかない三角形の布地が乳房をきつく締め上げているので、その寄せ上げ効果で乳房が大きな盛り上がりを作っている。脇からは乳房がまるまるとはみ出そうになっていた。

「ずいぶんエロいブラだね」

「ふふふ、今日のはつけるのに勇気がいるやつなんだ。…ほら、凄いでしょ?」

麻里子が秘密めかして笑うと、両手を胸の横に当てて、ゆさゆさと乳房を揺すった。

「ホントにエロい。…ということは、下はもっと凄いの?」

「うん、そうだね」

麻里子がニヤッとした。

もう待てないとばかりに鉄男はブラをむしり取ると、むしゃぶりついた。口いっぱいに乳輪をほおばると、麻里子の乳首は既にコチコチにしこっていた。

「ああん、鉄ちゃん。オッパイをメチャメチャにして」

麻里子が両腕で乳房を寄せあげてきた。

鉄男はこねるように乳房を強めに揉み上げながら言った。

「今日はちょっと面白いものをもってきたんだ」

「なに?」

「これだよ」

鉄男は上着の内ポケットからアイマスクを取り出した。

「ほら、ちょっとつけてごらん」

「ええ?…やだぁ」

麻里子が鉄男の企みを察知して、軽く抵抗した。それを無視して、鉄男は麻里子にアイマスクを被せた。

「どんな感じ?」

「なんにも見えないよ」

「じゃあ、ベッドに連れてってあげる」

鉄男は麻里子を抱き上げるとベッドへ運んだ。

上半身を裸に剥かれ乳房を丸出しにしている麻里子が、アイマスクをつけてベッドに仰向けに横たわっている。鉄男はわざと気配を消すように静かに動いた。そしてまず、麻里子の乳首に口唇をよせた。

「あん」

いきなり乳首をついばまれて、麻里子が驚きの声をあげた。

「アイマスクはどう?」

「なんか凄くドキドキする。鉄ちゃん、変なことしないでよ」

「だめだね。これから変なことをいっぱいするよ」

そういうと鉄男は麻里子のジーンズのホックに手をかけた。ファスナーを外し太腿の中ほどまで一気に脱がすと、白いパンティが丸見えになった。それはまるで一本の紐に底辺が五センチほどの三角形の布がついている、そんな感じの、今まで麻里子がつけてこなかったタイプの超セクシーなパンティだった。

「ほんとだ。凄くエロいよ」

「うれしい?マイクロ・ビキニだよ」

「うれしいよ。もうムラムラしてたまらないよ」

アイマスクの下で、麻里子が微笑んだ。鉄男は丁寧にジーンズを脱がすと、麻里子をマイクロ・ビキニのパンティ一枚に剥き上げた。

明るい照明の下で、改めて麻里子の裸を見た鉄男は息を飲んだ。コリコリにしこった乳首を頂いている乳房は、横に流れずにまるまると盛り上がっている。くびれたウエストからは豊かな腰回りが張り出し、その腰回りの中ほどにはマイクロ・ビキニのパンティの白い紐が食い込んでいた。いままで履いたことがないような極小のパンティは、薄く焼け残っているビキニの跡の内側に、すっぽりと収まっていた。

ほどよいに肉付きではちきれそうな太腿はぴっちりと閉じられ、その付け根の中心には小さな逆三角形の隙間穴ができていた。鉄男はその隙間穴に人差し指を差し込み、パンティの上から秘裂をこすりあげるように抜き差しした。

「あうん、いやだぁ。…恥ずかしいよ」

麻里子が鉄男の予期せぬ愛撫に驚き、声をあげた。それを無視して、鉄男は無言で指を動かし続けた。麻里子のスジの中にパンティの布地が埋まっていった。

「ねぇ、鉄ちゃん。ひょっとして明かりがついたままじゃないの?」

「それは秘密だ」

「やだ、絶対ついてる。…恥ずかしいから暗くしてよ」

麻里子が身を縮こませると、両手を使って乳房と股間を隠した。鉄男はその手を引き剥がし、両方の手首に部屋に備え付けのバスローブのベルトを結びつけた。

「何するの?」

麻里子がちょっと怯えた声を出した。

「大丈夫。キツクしないし、嫌だったらすぐに外れるから」

そう言うと鉄男はベルトの反対側の端をベッド・ヘッドに結びつけ、麻里子をベッドの上にバンザイの形で磔にしてしまった。

麻里子は恥ずかしそうにモジモジとして、唯一許された防御として太腿をぴっちりとこすりあわせた。パンティの布があまりに小さいせいか、太腿をぴっちりと閉じると、恥ずかしい膨らみが両脇からはみでた。この前まで生えていた草むらが綺麗に処理され、そこはツルツルになっていた。

鉄男はその太腿を大きく割ると、その間に座り込んだ。

「なんか怖いよ。鉄ちゃん、腕を外してよ…あん、だめぇ」

麻里子がいきなり叫んだ。鉄男が麻里子のパンティを思い切り引っ張りあげたのだ。股ぐりの布地がスジに食い込み、左右からやわらかい膨らみが再びペロリと顔をだした。鉄男はパンティを引っ張ったまま、左右からこぼれてきた膨らみを交互に舐め上げた。柔らかく、スベスベした感触が心地よかった。しばらく舐め続けると、中心から麻里子の甘酸っぱい匂いがたちのぼってきた。

「お願い、もうやめて。恥ずかしくて気が狂っちゃう」

鉄男は無言でパンティの中心部分に口づけした。

「あああん」

麻里子が甘えた声を上げた。

「可愛いよ、麻里子。毛がないほうがずっと素敵だ。今日は死ぬほど舐めてあげるね」

すでにパンティの股布には、大きなシミができていた。

「麻里子が濡れていくのが、よく見えるよ」

「やだ、鉄ちゃん。恥ずかしいから暗くしてよ。お願い」

それに応えず、鉄男はパンティを一気に下ろすと、足から抜いてしまった。明るい照明の下で、麻里子の全てが目の前に現れた。

「だめ、…見たらだめだってば」

せめてもの抵抗か、麻里子が再び太腿をぴたりと閉じ合わせた。

草むらが全て刈り取られた麻里子のそこは、童女のように美しかった。

まず剃毛ではなく脱毛したためか、その部分に青い剃り跡がついていない。まるでギリシャ彫刻のように、抜けるような白い肌がこんもりと盛り上がっているのだ。麻里子の場合、秘裂を囲む肉の口唇が、顔の口唇と同じようにぽってりと肉厚なので、太腿を閉じるとそこに逆三角形の大きな膨らみが出来上がる。その柔らかい膨らみの中心に、女の子のスジがくっきりと刻まれているのだった。鉄男は顔を寄せると、スジの中に舌を差し込んだ。そこは思った通り十分に濡れている。スジの奥のぬかるみの中に、舌先がつぶっとしたクリを捉えた。

「あああん。凄い、あああん。鉄ちゃん、凄いよ。…ああ」

麻里子が喘いだ。太腿を閉じたまま舌でクリを舐め上げられる。今まで味わったことのない感覚に、麻里子が早くも乱れ始めた。

(明るい部屋で、麻里子のアソコをじっくりと見たい)

鉄男はいつものように麻里子の膝の裏側に手を当てると、両足をすくうように上げて、太腿を割り開いた。

「だめ。それは絶対にイヤだってば…やめて、お願い。…恥ずかしいからやめて」

足を動かして暴れようとする麻里子をいなしながら、ついに鉄男は麻里子の身体を二つ折りにしてしまった。そしてそれぞれの足首を、手首を縛っているバスローブのベルトに絡めて固定した。仰向けで体を二つ折りした麻里子は、大股開きの恰好で縛り付けら身動きがとれなくなった。

「やだ、やだ、やめて。…こんなのひどいよ」

俗にいうまんぐり返しの姿勢に固められてしまった麻里子は、叫びながら少しでも体を隠そうと動いた。しかし、ピクリとも動くことが出来なかった。

「やめないよ。麻里子の全部が見たいんだ。誰にもちゃんと見せたことがない麻里子の一番恥ずかしいところを、最初に見た男になりたいんだ」

「…そんな、ひどいよ。お願いだからもう許して」

「なにを言っても無駄だ。オレは麻里子の全てが見たいんだ」

そう言うと鉄男は悠々と麻里子の秘裂を観察しだした。

明るい照明の下で、麻里子の秘裂がすみずみまで明らかになった。肉厚のぽってりとした肉の口唇が秘裂を囲み、その合わせ目には小さなクリが芽吹いていた。鉄男は思わず口を寄せると、ペロリとひと舐めした。

「あん、ダメ」

麻里子がピクリと体を振るわせた。

肉襞が重なり合っている秘裂の中に指を入れ、そっと割り開く。肉襞が左右に割れ、たっぷりと濡れそぼったピンク色の肌が現れた。それは麻里子の真っ白な肌によく映え、まるでそこだけ花がさいているかのようだった。

「お願い、鉄ちゃん。苦しいの。もういっぱい見たでしょ。だから許して」

「だめだ。だって麻里子のここはとっても綺麗だから、もっと見たいんだ。こんなに綺麗なの見たことないよ」

鉄男はお尻を抱えるように固定すると、舌先を尖らせてアヌスと肉襞の間にある会陰を舐め始めた。

「…ああ、いや。お尻はだめだってば…もうやめて」

「だめだ。許さない」

麻里子の懇願を無視して、鉄男は会陰を舐め続けた。みるみる秘裂から透明な液が溢れてきて、お尻の割れ目を伝っていった。

さらに鉄男はアヌスに口唇をかぶせると、ねっとりと吸い付いた。

「ひいいい…そこはいや、やめて。ああ、ああああん」

いやらしい音を立ててアヌスを吸いたてると、鉄男は舌先を使って今度は丹念に舐め始めた。口では抵抗しているものの、麻里子は興奮で息も絶え絶えになっている。アヌスのシワの一本一本まで、それを伸ばすかのように舐めてやると、ついに麻里子がお尻を震わせてよがり始めた。

「凄いよ、麻里子。凄く濡れてきた」

「いや。もう舐めないで。お願い。壊れちゃう…漏れちゃうよ。どうにかなっちゃうよ」

鉄男は麻里子が溢れ出させているものを指ですくい、そしてその指をアヌスにズブリと差し込んだ。

「…いやあああ。やめて。指はいやだってばぁ」

鉄男は構わず指を進めていく。麻里子のアヌスは何の抵抗もなく、第二関節まで呑み込んだ。ゆっくり、えぐるように指を回していやると、ついに麻里子が泣きだした。

「いやだって言ってるのに、鉄ちゃんひどいよ。…ひどいよ。もう壊れちゃう」

そこから麻里子は本格的に喘ぎだした。それは拗ねたような小さな嗚咽に始まり、やがて人気のない森の中にこだまするような、正体不明の動物的な甲高い叫び声に変わっていった。

「あう、あう、あう」

「麻里子。いっぱい感じていいよ」

鉄男はさらに指のスピードを上げた。そしてトドメを指すべく、ぷっくりと膨らんできたクリを口に含んで転がした。とうとう麻里子は太腿を痙攣させながら、アヌスで指をくい絞ってきた。

「あああん…もういや、壊れちゃう。もうダメ…あああああん」

絶頂まで追い上げられてしまった麻里子は、背中の方までぐちょぐちょに濡らすほどお漏らしをした。

ようやく痙攣がとまった麻里子が、緊張から開放されてぐったりとなった。大股開きの間にある麻里子の顔を覗きこむと、アイマスクの下から大粒の涙がこぼれていた。

鉄男は麻里子の手足を拘束していたバスローブのベルトを外した。

ベッド上で仰向けに体を伸ばした麻里子は、まだ興奮の余韻に浸っていた。

鉄男はアイマスクを外し、そっと口唇を奪った。そのまま舌を差し入れると、ようやく麻里子が応えてきた。

「どうだった?」

「…もう、ひどい。鉄ちゃんなんか嫌いだよ。もう訳がわからないよ」

うつろな目をして麻里子が応えた。

「まだまだだ終わらないよ。今夜は寝かさないからね。麻里子をめちゃめちゃにしてやるんだ」

そう言うと、鉄男はベッドサイドの受話器を取り、ルームサービでワインとシャンパンを注文した。

ベッドの上でゴロゴロしながら、二人はシャンパンとワインを飲んだ。鉄男はバスローブを着ていたが、麻里子は体にバスタオルを巻きつけただけだった。

「麻里子はこれを使いなよ」

最初、バスローブを羽織ろうとした麻里子に、鉄男はそうリクエストしてバスタオルを手渡した。

「どうして?」

「そっちのほうが風呂あがりみたいでエロいじゃない。そういうのを見たいんだ」

「もうさんざん私の裸は見てるでしょ。裸どころか凄いところまで…。恥ずかしいからやめてって言っても、全然言うこと聞いてくれないで、ガン見したじゃない」

「そうなんだけど、タオル姿も見たい。お願い」

無邪気な鉄男に負けて、麻里子は仕方なくバスタオルを体に巻きつけた。グレープ・フルーツのような乳房がバスタオルで絞り上げられて、深い谷間を作った。

「これで満足?」

「すごくいい。もう興奮してきた」

「まったく、鉄ちゃんには負けるよ」

屈託のない笑顔の鉄男に、麻里子も呆れ顔で笑った。

「ねぇ、鉄ちゃんはどこまでエスカレートするの?」

鉄男の隣に横になり、ワインを手にとった麻里子が少し不安げに聞いてきた。

「なにが?」

「なにがって、逢うたびに、どんどん凄いことするんだもん。困るよ」

「困ってるの?」

鉄男が顔をのぞきこんだ。

「正直に言うと、私はどんどん壁を打ち破られている感じがしている。それは開放されてる感じでもあるけど…」

「じゃあ、麻里子も嬉しいんじゃない」

「嬉しくないよ。無理やりやられて、恥ずかしくて死にそうになるけど、訳がわからなくなって、気がついたら凄いことになってる。どんどん凄いことをされちゃって、それに自分がどこまで応じちゃうのか不安だよ。もう二度と後戻りできない、イヤらしい身体にされちゃいそう」

ひょんなことからシモネタへ流れてきた会話の中で、鉄男は聞きたくてうずうずしていた話題へ誘導していった。

「ふーん、例えば麻里子は、この先どんなことをされると思う?」

「わかんないよ。エッチのことはあんまり良く知らないから」

「じゃあ、例えば、大人のおもちゃとかはどう?麻里子はいやかな?」

「アソコに入れるの?」

「そう」

「嫌だな。…なんかバイキンとか入りそうで、汚い感じがするし、痛そう」

麻里子が顔をしかめた。

「ちゃんとコンドームを被せるよ」

「うーん、でもなんか嫌だな。痛くて、病気とかなりそう」

「中に入れないで当てるだけは?携帯電話みたいなバイブレーションだから、気持ちいいかも」

「そういうのは癖になったら困るから嫌だよ」

「じゃあ、アナル・セクッスは?」

鉄男の企みを知った麻里子が真っ赤になって困惑した。

「えー、無理。それは絶対に無理だよ」

「どうして?」

「だって、入らない」

「もし入ったらどうする?」

「えー?…実は興味はなくはない。でも、指で十分だよ。それ以上は怖いからいい」

「じゃあ、少しずつ慣らしてあげる」

「いいよ。ダメ。やっぱ、指もダメ。もう絶対に入れたら嫌だからね。本当に怒るからね」

麻里子が慌てて、口を尖らせて訂正した。

「ははは」

笑ってごまかしつつ、鉄男は麻里子のアナル・バージンを奪うことを心に決めた。

(そのうち絶対に入れてやるからな。覚悟しておけよ)

「ちょっと、今なにを考えていたの?」

鉄男の心の中を見透かすように、麻里子が顔を覗き込んできた。

「いや何も」

「ウソ、また変なこと考えていたでしょ」

「考えてないよ」

麻里子は鉄男の心のなかをさぐるように、目を覗き込んできた。

「そういえばさっき、マリのを見て、鉄ちゃん綺麗だって言ったじゃない」

「なにが?」

「とぼけないでよ。足を開かせて恥ずかしいとこを丸出しにして、ガン見して、綺麗だって言ったじゃないの」

「ああ、言ったよ」

「あれって、ホント?」

麻里子がちょっと真剣な顔つきなった。

「ホントだよ。オレもそんなに沢山見たわけじゃないけど、今まで見た中で一番綺麗だよ」

「それはブラジルしたから?」

「そうじゃなくて、麻里子のは、ぽってりとして肉付きがいいんだ。立体的というか、それで綺麗に左右対称だし、可愛いんだよ。きっと口唇もぽってりしていいるから、アソコもそうなんじゃないの?」

「えー、口とアソコって一緒なの?」

「いや一概にはいえないけど、麻里子はそうだね」

「ふーん」

「でもどうして?麻里子は自分のを綺麗だと思わないの?」

「わかんないよ。他の娘と比べたことないもん」

「他の女の子の見たことないの?」

「あるわけないじゃん。お風呂に一緒に入っても、男子と違って女子のは見えないところにあるからね」

「そっか」

「ふふふ」

麻里子が急に笑い出した。

「どうしたの?」

「思い出しちゃった。高校の修学旅行で、お風呂場で転んだ子がいた。ツルって見事に、二メートルくらい背中で滑った。その時丸見えになっちゃって、みんなで笑った。本人も真っ赤になって大笑いしてたけど、なんか毛の中にざっくりと割れていて、綺麗という感じではなかったと思う。だいたい女子のは、誰でもあんな感じなんでしょ?」

「自分のは?」

「そんなの見たことないよ」

「ウソつけ」

「本当に見たことなかった。でも、ブラジル行って帰ってきてから…実はちょっと心配になって、初めて見た」

麻里子がついに白状した。

「ほら、見たんだ。どうやって見たの?」

「ええ、鏡を置いて跨いで見たよ」

「和式トイレで、オシッコするみたいに?」

「そうだよ。恥ずかしいこと言わせないでよ」

「それでどうだった」

「確かにぽってりしてた。それで…やっぱやめた」

「なんだよ、言えよ」

「やだ、恥ずかしいもん」

「いいから、言わないともっと恥ずかしことするぞ」

「ちょっと触ってるうちに、変な気になって、…初めてした」

「オナニー?」

「…そう」

「どうだった?」

「凄かったよ。もう爆発」

そう言って麻里子が明るく笑った。

「バスタオル姿だけでもエロいのに、そんな話を聞くと、ますますムラムラしてきた。オッパイ触らせろよ」

鉄男の興奮した様子に、麻里子が誘うように胸を突き出し気味した。

「触っていいよ」

「それにアソコも舐めたい」

「バカ。…でも、舐めていいよ。鉄ちゃんに言われた通りにブラジルしてきたんだから、今日だけは鉄ちゃんの好きにしていいよ」

麻里子が目を閉じた。鉄男はいそいそと麻里子に寄り添い、バスタオルの上から乳房の膨らみを撫で回した。

「ねぇ、麻里子。立ちバックやろうよ」

「どうするの?」

「鏡の前で麻里子を犯したいんだ」

「変態。…でも、いいよ。もう何でもしてよ」

ぱっちりと目を開いた麻里子が、鉄男を見つめてそう言った。鉄男はバスタオルをはがすと、全裸になった麻里子を抱え、部屋の片隅あるドレッサーの前に連れて行った。

「麻里子は肘をついて鏡を見ていて」

ドレッサーの前に全裸で立った麻里子に、鉄男は姿勢をあれこれと指示した。

「これでいいの?」

言われたとおりに体を前かがみにして、麻里子がドレッサーのテーブルの上に両肘をついた。鉄男は麻里子のお尻のすぐ下に陣取った。

「ほら、なんだかんだ言って、結局そこを見るんだから。もう、隠すのも疲れたから、今日は好きなだけ見ていいよ」

「じゃあ、もっと足を開いて」

鉄男が調子に乗って命令した。見てもいいと言ったものの、麻里子はモジモジとして、足を開くのをためらった。

「やっぱり、恥かしいよ」

渋る麻里子のお尻を、鉄男は平手でぶった。パチンといい音がして、お尻の肉が震えた。

「痛い!」

「早く足を開け、いうこと聞かないと、もっとお仕置きするぞ」

そう脅しあげると、鉄男は再びお尻をぶった。

「痛い。やめて。いうこと聞くから、もうぶたないで」

麻里子がおずおずと足を開いた。

「ほら、もっと背中を反らせて、お尻を上に突き上げるんだよ」

何度もお尻をぶつうちに、麻里子の白いお尻に赤い手の跡がついた。鉄大はどんどん興奮してきた。

「ああん、もう。やめて。いうこと聞くからぶたないで」

麻里子は一杯に足を開くと、大きく背中を反らせた。まるまると形のいいお尻が上を向き、アヌスと秘裂が剥き出しになった。鉄男は人差し指で秘裂を探ると、驚いたことにそこはすでに濡れていた。

(こいつ、見られて、叩かれて、興奮している)

指で探るうちに、白濁した涎が一本の筋を作って内腿を流れた。

「なんだ、もう濡らしてるじゃないか。麻里子は相変わらずお漏らしするのが早いな」

「ああん、いや。変なこと言わないで」

「だって本当に漏らしてるぞ」

指先でつぶっと膨らんでいるクリをいじりながら、鉄男は意地悪そうに言った。

「触るからでしょ。鉄ちゃんが触るから…はああん」

「じゃあ、どうして欲しいか言ってみろ。言わないとやめちゃうぞ」

そう言いながら、鉄男はゆっくりしたリズムでクリを弾くように愛撫した。

「やん、もう。…ひどいよ」

「じゃあ、やめていいの?」

「やめないで。…お尻もして」

麻里子が小声で白状した。

「お尻をどうするんだ?ちゃんとお願いしろよ。そうしないともっとお尻を叩くぞ」

「舐めて。クリをいじりながら、マリのお尻を舐めて下さい」

「よし、たっぷりと舐めてやる」

鉄男は腰を据えると、人差し指を動かしながら、麻里子の谷間に絞りこまれた紫がかったピンク色のアヌスに口唇を被せた。そして舌先を踊らせてじっくりと舐めだした。

「ああ、もう、おかしくなっちゃう」

麻里子が痙攣するように、お尻を震わせた。

(まずはお尻をもっと開発してやる)

鉄男は唾液を塗りこむように、ねっとりと舐め続けた。

「あん、もう、恥ずかしいよ。どうしてそこばっかりやるのかなぁ」

そう言いながらも、麻里子は抵抗を示さなかった。

「…ああん、だめ。おかしくなっちゃう」

麻里子にとって、鉄男のアナル舐めは、今や確実に絶頂に導いてくれるためのなくてはならない通り道となっていのだった。

ドレッサーの大きな鏡の中で、麻里子が喘ぎ続けていた。

「ああ、凄い。凄いよ。もっとして…もう、マリをメチャメチャにして」

激しい快感に追い立てられて、麻里子は眉間にシワをよせながら喘いでいた。

ドレッサーに両肘をついて大股開きで立たされた麻里子は、背中をそらせてお尻を突き出している。後ろからアヌスや秘裂をたっぷり舐め上げられた後、上を向いて盛り上がっているそのお尻に、鉄男が覆いかぶさった。鉄男の固くなったものが、麻里子の秘裂を貫いていった。

腰をひねりながらストロークを打ち付ける鉄男は、両手を前に回し、麻里子の乳房をしごきだした。根本から乳首に向けて絞るような動きを続けると、麻里子が狂ったように喘ぐ。ほろ酔いも手伝ってか、早くも麻里子はピーク近くまで追い上げられていた。

「どうして欲しいか、ちゃんとお願いしないと、やめちゃうぞ」

「…欲しいの。もっと奥までちょうだい」

鉄男の脅しに麻里子がお願いの言葉を吐いた。

「よし、こうか?」

鉄男がひときわ長いストロークを打ち込んだ。

「いい、それいい。お願い、鉄ちゃん。…ああ、もっとオッパイも絞って」

「ふふふ、麻里子はスケベだな」

鉄男がまるで乳首を絞りだすかのように、根本から乳房をしごいてやると、麻里子が腰を振って喘いだ。

「いい、いい。それが好きなの。もっとオッパイの先っぽをひねって。…そう、凄い。もうマリ、いっちゃいそう」

「まだいかせないよ。もっと恥かしいことをしてやる」

鉄男は両手を麻里子の太腿に回すと、大股開きになっている麻里子を繋がったまま持ち上げた。そして予め後ろに置いておいた肘掛け椅子に腰掛けた。繋がったまま鉄男の上に尻餅をついた麻里子は、左右の肘掛けを大股開きでまたぐ格好になった。鉄男を咥えたまま、大股開きの姿で固定されてしまったのだ。目の前にある鏡の中には、M字開脚で鉄男のものを咥え込んでいる姿が丸見えになっていた。

「あん、いや。こんなのいやだ」

麻里子は慌てて足を閉じようともがいたが、思ったより肘掛けの位置が高く、足を外すことが出来なかった。麻里子は椅子の外に垂れ下がっている脛から下をバタバタさせながらパニックになった。

「いや、いや、いやだ。ひどいよ。もう意地悪しないで…お願いだからもう許して」

とっさに体を折って、前を隠そうとする麻里子の腕を、鉄男は羽交い締めに決めた。

「麻里子、鏡の中の自分の姿をちゃんとよく見てごらん。ちゃんと見ないと許してあげないよ」

ゆるやかに腰を使いながら、鉄男が耳元で囁いた。手足の自由を全く奪われてしまった麻里子は、観念して鏡の中の自分を見た。

これ以上恥ずかしい姿はなかった。脇の下から後頭部に回る鉄男の両腕が、麻里子を羽交い締めにして、両腕をバンザイの形に決めている。固くしこった乳房は、鉄男の腰の突き上げに合わせて、上下にぷるんぷるんと揺れていた。太腿はぱっくりと開き、左右の肘掛の向こう側にそれぞれの脛を垂らしている。そして草むらが刈り取られて丸見えになっている大股開きの中心に、麻里子は鉄男のものをしっかりと咥えこんでいた。鉄男のそれが出入りするたびに、にちゃにちゃといやらしい音をたてる。肉襞が複雑によれて、涎のような粘液がたれ続ける。存在をアピールするかのようにクリもぷっくりとふくれ、涎はビニールの椅子の座面に流れ出て、すでに水たまりを作っていた。

その姿を認めて、麻里子は首から上を羞恥で真っ赤に染めた。

「恥ずかしい。ああん…いやだ。もう死にそう。ああああん」

しかしそんな思いとは裏腹に口から漏れるよがり声は、自分の意志では止めようがなかった。

「いやじゃないだろ。凄く濡れてるじゃないか。感じているんだろ?」

「だめ、いや。…でも漏れちゃうの。…とまらないの。もう、壊れちゃう」

鉄男が右手を外し股間に回すと、いきなり麻里子のクリをつまんできた。

「ほら、潮を吹かしてやる。よく見るんだ麻里子」

「いやあああ、やめて。潮はいやだ。それだけはやめて」

鉄男が激しくクリをしごいてきた。全身を貫く快感で、麻里子が狂ったように体を震わせた。

「ほら出た。ほら、よく見ろ」

鏡の中で大股開きの麻里子がピュッピュッと断続的に潮を吹いた。自分の潮吹きをあからさまに見せられながら、麻里子は意識を失ってしまった。

度重なるエクスタシーで息も絶え絶えになっている麻里子を、鉄男は浴室に連れ込んだ。思い切ってぬるめにしたお湯を張ったバスタブに、二人は向い合って座った。お互いが足を伸ばし、はさみ合う恰好に組み合っている。

「気持ちがいいね」

浴室に持ち込んできたシャンパンを飲みながら、鉄男が言った。

「もうフラフラ。まるで夢の中にいるみたい」

同じようにシャンパンを手にしている麻里子は、ぼんやりとしていた。

「フラフラになるのは早い。まだまだやるよ」

鉄男が冗談っぽく言うと、麻里子が驚いた表情で応えた。

「ええ?なんでそんなに元気なの?」

「今日はもうヒリヒリになるまで、麻里子が明日歩けなくなるまでやるって決めたんだ」

「やだ、変なこと言わないでよ」

「それだけ麻里子が魅力的だってことだよ」

「もう、上手いこと言って…でも嬉しいよ。私分かったんだ。求められるのは嬉しいってことが」

「そうだろ。だからいろんなとこもっと見せて」

「全部見たじゃない?もう見せるとこ残ってないよ」

「そんことない。まだ足りない」

「もうやだ。なんか凄いことされすぎて…思い出したら恥ずかしくて死にたくなるよ」

麻里子は思い出したことの恥ずかしさに、今にも消え入りそうな顔になった。

鉄男は湯船の中から麻里子の足を掴むと、ゆっくりと持ち上げた。麻里子の足の指は、赤いペデュキアに彩られている。鉄男はその人差し指と中指を口の中に含んだ。

「何するの?…あん」

麻里子が驚きの声を上げた。鉄男は麻里子の足の指を口の中でゆっくりと舐め回した。中指から薬指、小指、そして親指。すべての指をまんべんなく口に含むと、丁寧に舐め上げた。その快感に身を委ねるかのように、麻里子が目を閉じた。そして眉間にシワを寄せて、ため息をつき始めた。

「はん、ああん、はん」

「どう?感じるだろ?」

「なんか体中の力が抜けて、ガクガクしてきた」

目を閉じたまま麻里子が応えた。

「反対の足も出してごらん」

麻里子が自ら上げた反対側の足の指を、鉄男は口に含み、一本ずつやさしくしゃぶった。

「凄い。おかしくなっちゃうよ」

麻里子が目を閉じたまま、体を震わせはじめた。

「今まで知らなかったんだろうけど、麻里子は凄く感じやすい女の子なんだよ」

足を離した鉄男がそう言うと、麻里子がうっとりと目を開いた。

「そうみたいだね。いますごく良かった。あのまま舐められたらいっちゃったかも」

「お湯の中で、いっぱい濡れたんだ」

「やだ。変なこと言わないで…そうだけどさ」

麻里子はちょっと拗ねた感じで白状した。

「もっと舐めてあげようか?」

「それより、ねぇ、鉄ちゃん。ちょっと行ってくる」

頬を赤く染めて、麻里子が恥ずかしそうに言った。

「どこに?」

「トイレ。だから、ちょっと向こうを向いてて」

麻里子が立ち上がろうと、湯船のヘリを掴んだ。

「やだよ。おしっこなら、そこでしちゃえよ」

「ええっ?」

鉄男の大胆な提案に、麻里子が驚いた。

「無理だよ。そんなのできるわけないじゃん」

「平気だって。オレは麻里子がおしっこするとこが見たい」

「いやだ。絶対にいや」

「でも、さっきは二人で潮を吹くとこ見たじゃない」

「…」

「同じようなもんだって。もう全部見せてるんだから、なんでも平気だってば」

「…そんなぁ、いやだってば」

「大丈夫だって」

鉄男は戸惑う麻里子を強引に抱え上げ、洗い場にしゃがみこませた。

「もう、だめだってば…無理だよ」

麻里子が泣きそうな顔になった。

「平気だよ。誰にも見せたことない可愛い麻里子を、オレにだけ見せてよ」

鉄男は無理やり麻里子の股に掌をあてがうと、グリグリ揺らすようにして刺激した。

「ちょっとだめだってば。やめてよ、鉄ちゃん…やだ、もう我慢出来ないよ。ああん、バカ…もう出ちゃう、ああああん」

ついに観念した麻里子が目をつぶった。鉄男が股間から手を離すと同時に、床に滴る水音が聞こえてきた。それはどんどん大きくなって、切れ目のない連続した音に変わっていった。覗きこむと、しゃがんでいる麻里子の太腿の間から、水のようなそれが真下に向かって勢い良くほとばしっていた。

女の子は一度始まると途中で止められない。麻里子は恥ずかしさに震えながら、コントロールが効かなくなったほとばしりを出し続けた。しゃがみこんだ体を震わせて、ほとばしり続ける麻里子の姿を、鉄男は食い入るように見つめた。

「オレがさせてあげる」

途中で止められないことをいいことに、鉄男は素早く麻里子の太腿をすくうと、大股開きに抱え、その姿を鏡の中に映しだした。

「いや、やめて。もう、やだ…」

羞恥と異様な興奮で真っ赤に顔を染めた麻里子は、大粒の涙を流しながら声をあげた。

「いやん、いやん、ああん、あん、あん…」

いやがる声とは裏腹に、鏡の中の麻里子は堂々と大股開きに抱きかかられて、その中心から放物線を描いて、ほとばしりを出し続けている。そんな恥ずかしい姿を認めまいと、麻里子は固く目を閉じていた。

「オレが全部きれいにしてあげるよ」

ようやく止まったのをみて、鉄男は麻里子を下ろした。手早くハンド・シャワーで床を流すと、前に回ってしゃがみ込み、麻里子の秘裂にむしゃぶりついた。

「ああ、だめぇ」

麻里子が嫌がる暇もなく、鉄男は残っている滴とともに、全てを舐めとった。

「ほら、きれいになったよ」

「…もういやだ。死にたい。恥ずかしくて死にたいよ」

麻里子はまだ体を震わせていた。そしてきつく閉じた両目から、大粒の涙を流した。

気がつくと明け方の光が、部屋の中に差し込んでいた。

鉄男はベッドの傍らに、麻里子の顔を探した。麻里子は既に目覚めており、天井をぼんやりと眺めていた。

「麻里子、起きてたんだ」

「うん」

「…昨日は凄かったね」

「激しすぎて死ぬかと思ったよ」

麻里子が視線を天井から動かさずに答えた。

「私、飲み過ぎちゃった。あのさ、覚えてる?お風呂場で私に変なことさせたじゃない」

「なに?」

「もう、あれだよ」

「あれって?」

「知っててとぼけるからなぁ。覚えてるくせに…おしっこだよ」

そう言って麻里子が寝返りをうち、鉄男の顔を覗きこんできた。

「ふふふ、どう?気持ちよかった?」

「…凄かった。やってるうちに、もう訳が分からなくなっちゃって…。腰が痺れてしばらく立てなかったよ。今思い出しても震えがくる」

「麻里子、大泣きしてたよね」

「だってどうしていいか分からなくなっちゃんたんだもん。恥ずかし過ぎて、今でも思い出すとじんじんする。心臓が止まりそうだ」

「それで?」

「…ひょっとすると、エッチより凄いかも」

「へー、そうだったんだ。じゃあ、今度もやろうね」

「やだよ。癖になったら困るじゃない」

「もうなってるよ」

「やだ、変なこといわないで」

麻里子が拗ねて背中を向けた。その後姿にぴたりと抱きついた鉄男は、両手を麻里子の体に巻きつけた。そして前に回した手をクロスさせ、まるで掌をブラカップのようにして乳房を握りしめた。じっくりと力を入れて絞ってやると、麻里子が息をもらし始めた。

「あああ、気持ちいいよ。このままもう少し寝かせて」

そう甘える麻里子を抱きしめながら、鉄男もこの上ない幸せを感じていた。

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