9. 初めて腰を使う

隷属の沙希子

風呂から上がると、タモツは沙希子の身体を丁寧に拭き上げて、用意しておいた部屋着を着せた。それは黒いタンクトップと両脇が紐になっているマイクロ・ビキニのパンティだった。
「ほら、大人しく足を上げろ」
無理やり沙希子に足を通させると、タモツはパンティをたくしあげた。お臍の遙か下、真っ白な下腹に黒いパンティが張りついた。
極端に布が小さいために、それは沙希子の身体に刻まれているVゾーン・ラインの内側に収まった。腰骨から股の付け根に現われるVゾーンの恥ずかしい線が丸見えなのだ。しかも小さな黒い布の脇からは、タモツがオマンジュウと名付けた膨らみの肉が、はみだしていた。
両脇の紐が腰の肉にきつく食い込んで、深い窪みを作った。そのくらいきつくなければ脱げてしまうのだ。タモツはニヤニヤしながら沙希子に足を開かせ、股ぐらに手を伸ばすと花びらの収まりを整え、今度は後ろに回った。
パンティはお尻の中心部分を申し訳程度に布が覆うだけで、沙希子のお尻はほとんど丸見えだった。お尻の割れ目が顔をのぞかせ、お尻の肉と太腿の境目は丸出しだった。はみ出しているお尻の肉をそっと撫でてやると、沙希子がブルっと身体を震わせた。
タモツは沙希子に万歳をさせると、まるで子供に服を着せるようにタンクトップを着せていった。ニット素材のタンクトップが沙希子の肌に張り付き、細いウエストと大きな乳房の形をくっきりと描き出した。薄い布越しに乳首の形がはっきりと分かった。しかも丈が臍上までしかないので、パンティとの間に柔らかそうな白い肌が見えるのが嬉しかった。大きくえぐれている胸元からは、乳房の谷間が丸見えだった。

恥ずかしい格好で食卓に着かされた沙希子は、タモツと夕食を食べ始めた。タモツが作った夕食は豪華で美味しかった。献立も野菜と魚と肉のバランスが良く、特に金目鯛の煮つけは絶品だった。
「駅の向こう側に美味しい魚屋があるのを知ってるか?」
無言を貫く沙希子を逆に無視して、タモツは一方的に喋っていた。漁師の子供である自分は魚を見る目が確かであることを、タモツは自慢げに喋った。そして自分の皿からおかずを箸でつまむと、沙希子の口元に運ぶのだった。
「ほら、あーんしてごらん」
沙希子はいやいやそれを口にいれると、無言で呑み込んだ。沙希子が反抗的な態度を見せたので、タモツはむきになって、何度も沙希子の口におかずを運んだ。
沙希子にとって拷問のような食事が終わり、タモツが食器を洗いはじめた。
「寝室に洗濯物を置いてあるから、しまっとけ」
そう命じられた沙希子が寝室にいくと、ベッドの上にきちんと畳まれた洗濯物がのっていた。ブラは丁寧に畳んで重ねられており、ブラウスやハンカチはもちろん、パンティにもアイロンがかかっていた。
若い娘にとって、下着を見られるのは裸をみられるのと同じくらい恥ずかしいことだった。タモツは洗う前に沙希子が履いた下着を手にとって、裏返したり、匂いを嗅いだり、色々いじり回したに違いない。そう思うと沙希子は恥ずかしさで気が狂いそうになった。まるで汚物に触れるように、沙希子は洗濯物をひとまとめにするとクローゼットの中に放り込んだ。
「これから掃除、洗濯は全部やってやる。下着は手洗いするから心配するな」
タモツが面白がって言う言葉が、沙希子を絶望の淵に落としていった。タモツは沙希子の女の秘密の中に、どんどん入り込んでくるつもりなのだ。
(裸を見られた。恥ずかしいところを剃られて、丸出しにされた。いやらしいことを無理やり言わされた。汚れた下着までいじり回された)
沙希子は大声を上げて泣きたかった。

沙希子の部屋はダイニングと一続きでリビング・スペースがあり、そこには二人掛けの赤いソファが置いてあった。グレーのラグマットの上に置かれた赤いソファは、アンティーク家具で、それはかつて沙希子の実家にあったものだった。大人が楽々と横になれる広さがあり、その前にはガラスのテーブル、そして壁際にテレビが据えられていた。そのテレビの横に、立てかけ型の大きな鏡が置いてあった。それは寝室のクローゼットの脇にあったものを、タモツが移動させたのだった。沙希子はシングルベッドで寝ているので、タモツは寝室ではなくリビングを主戦場にしようと考えたのだ。
ソファに腰掛けたタモツの膝の上に、沙希子は後ろ向きにまたがって座らされた。タモツは缶ビールを飲みながら、沙希子の肩に顎を乗せてテレビのプロ野球中継をみていた。沙希子は目を閉じてじっとしていた。目を開くと、テレビの脇の鏡の中に、膝に乗せられた恥ずかしい姿の自分が見えてしまうからだ。もちろん、それもタモツの計算のうちだった。
「今、何対何?」
タモツはわざと沙希子に質問し、答えないと耳たぶに噛みついてくるのだった。しかたなく目を開けてテレビに写る試合の得点経過を告げるたびに、沙希子は鏡の中の恥ずかしい自分の姿を見せられるのだった。
「お前も飲め」
タモツは強引に沙希子を横向きにすると、口に含んだビールを沙希子の口の中に注ぎ込んでいく。そしてスベスベしたタンクトップの上から乳房を揉み上げたり、パンティの上から沙希子の割れ目をなぞったりするのだった。
恥ずかしさとビールの酔いで、沙希子の顔が真っ赤に火照ってきた。お酒に弱い沙希子は、すでに頭がぼーっとしてきていた。それをみてとったタモツが、ついにパンティの中に指を滑らせてきた。女の子の割れ目を何度もなぞり、タモツは少しずつ指を含ませていった。なかはすでに潤っていた。タモツはやさしい指使いで探り出すと、触るか触らないかのタッチでそこをなぞった。辛抱強く何度も何度も続けるうちに、ついに沙希子が腰をもぞもぞと動かしてきた。それに合わせて左の乳房を強めに絞ってやると、沙希子がたまらず声をあげた。
「あ、あん」
タモツはパンティの中にさらに深く手を突っ込んで、沙希子の女の唇全部を手のひらで覆うと、それを優しく絞るように握ってやった。
「だめ、やめて。それはしないで」
「それって何だ?」
「オ、オマンジュウです。揉まないで下さい」
泣きそうな声でお願いしてくる言葉とは裏腹に、沙希子のそこはべっとりと濡れそぼっていた。
タモツは自らの下半身を露わにすると、沙希子のパンティを引きむしるように脱がせた。そして腕力にものを言わせて、子供におしっこをさせる要領で沙希子を大股開きに持ち上げ、猛り狂っている自分の上にかぶせていった。準備ができている沙希子の花びらがタモツの先端でこじ開けられて、ゆっくりとタモツを呑み込んでいった。

鏡の中に自分のみだらな姿が映っている。正視に耐えないその姿を、沙希子は無理やり見続けさせられていた。
毛むくじゃらのタモツの脛が、沙希子の白く細い脛に内側からまきついている。そうして沙希子の足の動きを封じると、タモツは思いっきり股を開いた。沙希子の白い太腿が割開かれ、秘密の部分が露わになった。てらてらと光った花びらが、タモツをしっかりと咥えこんでいるのが丸見えだった。首だけを抜いたタンクトップはそのまま後ろに回され、沙希子の両腕を拘束するように巻き付いていた。両腕の自由を完全に奪われた沙希子は、なすすべがなく大声で泣いた。
タモツの手が沙希子の乳房をやさしく揉み上げる。沙希子は泣きながら、自分の乳房がパンパンに張って、重くなっていくのを感じた。時折、タモツの手が力をこめて乳房を絞り上げる。根元から乳首にむかって絞られると、乳輪が広がり、乳首がいっそう飛び出てくる。鋭い痛みと共に、痺れるような気持ちの良さが身体中を駆け巡る。
「あああん」
沙希子はつい喘ぎ声を上げてしまった。目を閉じようとすると、タモツが舐め続けている耳たぶを容赦なく噛んでくるのだ。
(もういや。おかしくなっちゃう)
乳房を容赦なく揉み続けていたタモツの右手が、腹をすべり沙希子の花びらまでおりてきた。中指が、沙希子が恐れている部分を探り当てると、触るか触らないかのタッチで、擦りあげてきた。
「おねがい、ソコはやめて。ああん、だめ」
沙希子はタモツの指を外そうともがくが、がっちりと下半身を決められているので、それは叶わなかった。
「死ぬほど可愛がってやるよ」
絶妙なタッチで触れてくるタモツの指によって、沙希子は恥ずかしい声をお腹から絞り出し、上半身を弓なりにそらしてがくがくと震えるのだった。

「いっぱいお漏らししたな」
意識が戻ってきた沙希子の耳元で、タモツが意地悪く囁いた。
「お願いです。少しでいいから休ませて下さい」
しかし無情にもタモツは指の動きをやめなかった。
鏡の隣にあるテレビはすでに砂嵐を映し出していた。
(もう何時間いじめられているのだろう。このままじゃ壊れちゃう)
タモツは沙希子に含ませながら、わざと動かなかった。沙希子を串刺しにしたまま、タモツは指だけで沙希子をいたぶり続けているのだ。タモツの股の間で、沙希子から滴り落ちたものがソファに大きな染みを作っていた。
沙希子はタモツを咥えこみながら、今やちょっとの刺激でも鋭い快感を得るほど、神経が研ぎ澄まされてしまった。タモツにいじられている部分を中心に、沙希子は女の唇がぽってりと充血しているのを感じていた。沙希子の全神経がその周辺に集中し、そのこと以外考えられなくなってきていた。
「そろそろ気づけよ。許してほしかったら、自分ばっかりよがってないで、オレを終わらせることだ」
突然、タモツが沙希子のウエストに両手をあてがうと、沙希子の腰をうねるように動かした。
「だめぇ、動かさないで。だめぇ、あああん」
腰の動きが沙希子に強烈な快感を呼び起こした。
(頭がへんになる)
沙希子は強烈な感覚に身もだえた。しかしタモツは許さなかった。
「ほら、こうやってオレをいかせてみろ」
結局、タモツに支えられながら、沙希子はぎこちなく腰を使い始めた。腰を使う度に、身体が痺れる。その感覚に耐えながら、沙希子は腰を使い続けた。
(抱きつく、吸う、舐める、噛む、腰を使う。それを女にやらせるようにしむけなきゃだめだ。恥ずかしがり屋の女ほど、仕込むのは難しい。でも一度仕込めば、自分から快感を貪るようになる。女の身体は正気なのさ)
マキエは一方的に男が攻めるのではなく、女が積極的に動くようにならなければいけないと言った。その言葉通り、タモツは最初に沙希子にキスを仕込んだ。タモツの舌を自ら吸い上げるという癖をつけたのだった。そして第二段階として、タモツは沙希子に腰を使わせようと考えていたのだ。
沙希子の腰の動きが少しずつ滑らかになってきた。それは自分が気持ちいい方向に動かすようになった証拠だった。鏡の中で自分から腰を振って悶える沙希子の姿に、さすがのタモツも我慢の限界を迎えた。タモツがどくどくと放った瞬間、沙希子も大声をあげてタモツを喰い締めるのだった。

error: 右クリックは使用できません。